子どもの洋服を買い足しに衣料品店に行った時のことです。
そこで、次女Moon(当時3才)がおもちゃコーナーのお人形さんお世話セットを見つけ「買ってほしい~!」が始まりました?
洋服を買いに来たから買わないよ、と言っても諦めきれなくて泣き叫ぶMoon・・・。
私は周りの目も気になるし、困ってしまいました(>_<)
5才くらいまでの子供の癇癪とはどう付き合って行ったらよいのか、今後のためにまとめてみました。
目次
子供の癇癪の原因とは
1才半~5才くらいまでの幼い子が「これが欲しい!」や「こうしたい!」「これはイヤ!」という強い要求があったとき、
親から「買わないって言ったでしょ?!」
「それはダメ!」
「こうしなさい!」と強い要求に対してギュっと上から押さえつけられた時に、
その強いエネルギーの行き場がなくなり「怒り」や「悲しさ」という感情になります。
その他のシチュエーションだと、遊んでいたものを突然取り上げられたり、「もうテレビはおしまいよ!」と突然消されてしまったりしたときなどもあるかもしれません。
幼い子の場合、その怒りや悲しみを言葉で表現することができません。
そのために大声を出したり、相手を叩いたり、その場でひっくり返ったり、また自分を叩く・・・という行動で表現しているのです。
この感情の爆発を行動で表現していることを癇癪と呼んでいます。
親にとって困ってしまう子供のこんな行動ですが、「自分はこうしたいんだ」という自我が芽生えてきていて、順調に発達してきている証拠です。
子供なりに一生懸命その怒りの感情を表現しようとしている意思表示が癇癪なのです。
癇癪が順調な情緒の発達の表れ、というのはわかっても暴れてお友達をケガさせたり・・・というのは困ってしまいますね。
では、こんな子供の癇癪には、親としてどう付き合うのが良いでしょうか。
子供の癇癪との付き合い方
子供がなんの前触れもなく癇癪を起すことはありません。何か思い通りにならず感情が溢れる、という原因がそこにはあるはずです。
例えば・・・
- 自分で服を着たいのに上手に着れなかった場合
- 遊んでいたおもちゃを突然他の子に取られてしまった場合
- 見ていたテレビを突然消された場合
- 買い物中に予定外のものを欲しがる場合
など様々な子供の「思い通りにならなかった」ことがあると思います。
まずは、感情がコントロールできなくなってしまうくらいの癇癪の原因が何なのかに思いをはせましょう。
まずは危険回避すること
ひっくり返って泣きわめいている場所が道路であったら、抱き上げて、落ち着いて話が聞ける安全な場所に移動すること。
物を投げているのであれば、投げている手を確保し、物を投げることをやめさせること。
相手を叩いているのであれば、その手を掴んでやめさせ、落ち着くように抱きしめること。
暴れている手足を抱きかかえるように、大人の圧倒的体力差で行動を制止します。ごく幼いうちは比較的やりやすいかと思います。しかし、4~5才くらいになってきて体格のよい子で、お母さんが細身の場合は体全体を使って、全力で抑え込まなければならない場合もあるかもしれません。
子育ては体力勝負です。日頃から有事に備えて筋力トレーニングをしておくととよいと思います。
子供の言葉を「マネで返す」ことで受け止める
危険を回避した上で「着たかった~!」とか「とっちゃダメ~!」とか「見たかった~!」とか「ヤダー」とか子供が叫んでいる言葉をマネで返して受け止めます。
気持ちを言語化して受け止めようとして「洋服を自分で着たかったんだよね」とか「おもちゃを取られてイヤだったんだよね」とか子供が発していないことを、親が決めつけない方が良いです。
子供がどう感じたかは、子供にしか分からないからです。もし「怒っていた」のではなく「悲しかった」ことが原因での癇癪だった場合、「ママは分かってくれていない!」と逆に癇癪行動を長引かせることになりかねないからです。
親がすべきことは、とにかくマネで返すこと。
子供の気持ちを受け止めようとし続けていれば、その思いから子供はエネルギーをもらって、必ず落ち着いてきます。
私の経験談:「これ買って!」という癇癪の場合
冒頭の次女の買い物中の癇癪について私の経験談をお話します。
まず、買い物に連れて行く場合、行く前に「〇〇の洋服を買いに行きます」と買い物の目的をはっきりさせます。
「お菓子やおもちゃは買いません」とはここでは言わず、暗に「それ以外のものは買わないよ」と伝えている訳です。
それでも子供がお菓子やおもちゃを「これが欲しい!」とねだった場合
「これが欲しいんだねぇ」とマネで返します。
とひたすらマネで返し、サッとその場を離れます。
気持ちを受け止めつつも、「ダメ!」と押さえつけずに受け流します。
それでも泣きわめくMoonに
と目を見てキッパリと言い放ちました。
この時に「買って欲しいという子供はわがまま」というような言動はせずに、「私はこうするんだ」とI(アイ=自分)メッセージで伝えます。
しばらくグズグズと泣いていたMoonですが、お母さんは何を言っても買ってくれないんだ・・・と時間が経てば諦めます。
そして欲しかったけど手に入らなかった・・・悔しい・悲しいという気持ちと折り合いをつけて、自分で立ち直っていきました。
こんなことの繰り返していくと「マネで返される」=お母さんは買わないんだ・・・無駄なことはしないでおこう、となっていきます。
子供がお店の店内で泣きわめくのは周りの目が気になって恥ずかしい・・・、
この小さいお菓子くらいいいか~、買えば静かになるし言いなりになっておこうと、
子供に迎合してしまうと・・・子供はちゃんとそれを学習します。
「ママは買わない」って言っても泣き叫べば結局買ってくれるんだ、と。
ですから、親が軸を持ってそれに沿った行動をし子供の言いなりにならない、というのが大事な点です。
友達親子と出かけてコンビニに立ち寄った時、我が子は「アレ買って、コレ買って」と全く言わなかったことに友達は「まんまりえのとこの子供たちはおねだりしないんだね?!」とびっくりした様子でした(;^ω^)
また、普段の買い物とは別として、子供を購買意欲を掻き立てるショッピングセンターなどに連れて行くのは、必要最低限にするというのも大事かと私は思います。
ウィンドウショッピングは大人にとっては楽しみの一つではあると思いますが、発達段階の子供にとっては不必要な刺激であると思うからです。
ウィンドウショッピングしたいときは、子供預けてゆっくりと行く方が大人も楽しめますよ♪
自分に注目してほしい場合
「思い通りにならなかった」という原因の他に、親に注目してほしいがために癇癪を起すこともあります。
子供は遊びの場面でもしょっちゅう「ママ、見てて~!」と言ってきますよね。それは、子供は親に見ててもらえているということが最大のエネルギーとなるからです。
見てて欲しいのに、パパもママも他のことで忙しそう・・・なんとか注目して欲しい!という気持ちから、親にとっては原因不明の癇癪を起した、と見える場合もあります。
一時期有名になったアドラー心理学でも、注目を集めるための手段として「不適切行動を取る」と言われています。
この「不適切行動」の例であるエピソードがあります。
その小学生を店舗裏の事務所に連れて行き、親に連絡をとったところ、親は血相を変えて飛んできました。
親は「なんでこんなことしたの?!」と子どもを問い詰めます。しかし、子供は「ねえ、今日学校でね、テストで100点取ったんだよ!」と嬉しそうに話す・・・というなんとも切ないエピソードです。
ご両親は共働きで、子供は自分に注目を集めたくて、否が応でも自分に注目させるようにと万引きをするという不適切行動をとった、という悲しいエピソードです。
これほどまでに、子供は親に「見てて欲しい」という強い欲求を持っています。
こんな場合も子供の言動を丁寧に「マネで返す」ことで「自分は受け止められている」という実感につながっていきます。
絶対に避けるべきNG行動
- 怒鳴ること
癇癪というのは、怒りや悲しさの意思表示という大切な発達段階の証です。それを大人の都合で「わがままを言うんじゃない!」と気持ちを否定され、頭ごなしに怒鳴られると意思表示すること自体できなくなってしまい「自分は悪い子だ」というセルフイメージにつながってしまいます。
幼い頃に形成されたセルフイメージは心の奥深くに刻み込まれ、その後の成長に大きな影響を与えます。
- 無視や放置すること
親に注目されたくて泣き叫んだり、ひっくり返ったりすることに対して、気持ちを受け止めないままに「はいはい、結局どうしたかったの?」と行動の修正をせずに放置してしまった場合、「泣き叫べばママは来てくれるんだ」や「見て欲しいときは叩けばいいんだ」と子供は学んでしまいます。そして、その不適切行動は年齢を追うごとにエスカレートしていってしまいます。
癇癪が出始めた幼いうちから丁寧な対応が必要になります。
まとめ
癇癪は子供の強い要求が通らなかった時の怒りや悲しみの感情表現の一つの手段です。
危険回避が最優先ですが、子供の気持ちを受け止めようとする親の姿勢が一番大事です。
それには子供の言葉を「マネで返す」ことです。
気持ちを代弁しようとして「○○だと思ったの?」「~っていうこと?」と質問攻めにすると、その気持ちの表現がうまくできない子にとっては「ママは分かってくれてない!」と癇癪を長引かせることにつながってしまいます。
難しいスキルは不要です。
とにかく根気よく子供の気持ちを受け止め続けるようにすれば、子供たちの情緒は確実に育つ・・・!と信じて私も日々子どもたちと向き合っています。
一緒にがんばりましょう( `ー´)ノ
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