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育児の全体像 【その2】 ありのままを受け止める

子育ち理論編
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よく「子どものありのままを受け止めましょう」と言いますよね。

でも「どうやって」の方法論が語られたことってなかったと思います。

それをクリアに解説してくださったのが遠藤さんのスゴイところ!
「子のありのままを受け止める方法」それは「マネで返す」ことと「物語を語り返す」ことだったのです。

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Contents

マネで返すこととは

子が「どうして?」と言ったら「どうしてだろうね?」とマネで答えること。
そうやっていると「わかった、きっと〇〇ってことなんだ」とその子なりの答えが返ってきます。

 

(実践してみて感じるのは、「どうして?」と尋ねてくる子は大抵その子の中でその子なりの答えがあって、それが母親にどう受け止められるか?だったりそれが正しいのか?を確かめるために聞いてきているんだな、と思いました)

こうして「自分で考える習慣」「自分の意見を言う習慣」を付けるのです。これは後からつけようと思ってもなかなかつかないものだからです。

この点が私にとっては最初「正しいこと」を伝えるのが親の仕事だと思っていたので、かなりの衝撃でした。
正しい知識は7歳以降いくらでも修正可能ですし、大人は教えたがりなイキモノなので母親以外から修正されたりするものなんです。

母親はどんなことを子がいってもひたすらにマネで返す。
それが「ありのままに受け止めようとする」方法です。
これはコミュニケーションスキルのうちの「傾聴」ですよね。

あなたの話を聞いているよ、どんなことでも受け止めるよ、そういうメッセージを相手に与えられます。
すると、子は思った事をどんどん口にしてくれるようになります。

※物語についてはB講座にて詳しく解説される予定ですの、また後程ご紹介します。

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物語で返す・マネで返すの受け止め方と成長時間軸

物語(自分の姿を客観的に映し出す鏡)の親は鏡であろうとする意識が大切。その鏡は歪んでいても、その歪みを自覚していることが大事。
子はその歪みを修正してくるので、鏡であろうと意識している親は「あ、違っていたね」と素直に受け取ればいいだけ。
ここにコミュニケーションが生まれる。

この語り返しとマネで徹底的に受け止め続けることが信頼関係を育む。

0~1歳

・本人から出てくる物語を「うそうた」「わらべうた」で返す

2歳

  • 「うそばなし」で物語を適当に作って寝る前に語る。面白くなくていい、面白いと寝てくれなくなるから。
  • その場の物語をその場で返す。
  • 例:転んだ子に対して。「転んだね~」
    これを繰り返している強くなる。
    転んで痛くても「転んだね~」と言われて泣くのをググッとこらえたりする。

    注意点:マネで返すつもりで転んだ子に「痛い」と言っていないのに「痛かったねぇ」という事は避ける。
    →痛いかどうかは子が感じるところであり、親の推測が入るので危険が伴う。
    返すときは見たこと・聞こえたこと・匂ったの感覚で受け取ったもののみを徹底すること。

    ※幼稚園や公園で転んだ子に「はい、痛くない痛くない。泣かない泣かない、男の子でしょ?!」と言うママさんの光景はよくあります。しかしこれを続けると、子はどんどん弱くなっていってしまうそうです(◎_◎;)。
    このことの私なりの解釈は、痛みや泣きたい気持ちを「感じてはいけないこと」と抑制されることで、それと向き合って打ち勝ったりコントロールする機会を奪われてしまうから、ということでしょうか。

  • 現在進行の物語を後で返す。
  • 例:布団に入って(明日になる)子:「昨日(母親は訂正しないので)ああしたこうした」と語る。

     ※兄弟げんかも実況中継してみるといい。
    「さあ、こぶしを振り上げました」「手を掴んで・・・」と外側から映像を送り込むこと。自分たちの姿を客観的に見れる。

      反応の3パターン「笑い出す」「怒り出す」「恥ずかしがる」
    大体は怒る。

    兄弟げんかの時の親のベスト対応は「逃げる」こと。

    「うるさいからあっち行くわ」と10分ほどいなくなって戻ると、収まっていたりするもの。
    ケンカではなく自己アピール(こっちの味方をしてくれ)の手段だったりするので、アピール対象がいなくなれば意味がなくなる。
    これは子を信じていなければできなかったりすることではある。(一方が他方をけがをさせるのではないか?という疑いを持っていたらできない)

    6歳ころ

    • 直系的(お父さんお母さん・おじいちゃんおばあちゃん)の過去の物語
    • 傍系的(おじさんおばさん、いとこ)の過去の物語
    • 地域社会的(近くの神社のいわれ、昔こういうことがあってね)過去の物語

    教科書的な説明ではなく、語ることを意識すること。優れた教育者は語りっぽく教える。

    ※遠藤さんが感動した算数の授業の例より
    「10個のリンゴを持った子が、帰ってきたら5個でした。5個どうしたのでしょうか」
    子は色々な物語を作るので全員答えが違う見事さ。
    中身を語ってくれという全体性を大事にしている。

    (大体だと「5個のリンゴを持った子が1個拾って、2個貰って、帰ってきたら何個でしょう?」と部分として切り取ってしまう)

    9.5歳以降

    • 文化的(宗教・芸術)
    • 社会的(政治的・経済的)
    • 自然的(物理的・数学的・生物的)
    • 父親的挫折体験((思春期に何を考えていたのか?こうしたけどこれが原因でできなかったんだ)の方が通じる。)を聞くと本人は奮い立つ。)
    • ※成功体験を語るとどうしても自慢話になる。これは子が親を越えられないことになるので害悪

    13歳以降

          

    • 子が語る未来の物語
    • 父が期待する未来像
    • たとえ話(イソップ物語)

    ※「肉をくわえた犬」の話:訓育物語は6歳以前の子は訓育的なところを省いて受け取る。
    まだ未熟だから訓育だから受け取れないが、13歳以降は「欲をかくとろくでもないことが起こるよね」と
    訓育部分が機能する。

    ありのままに受け止めようとするとき、ネックになるのは親自身の「感情」の取り扱いだったりするな、と思うのです。
    気分が不安定になった時の方法や、「怒る」ことも大切さも遠藤さんは教えて下さいましたので、次回はそれをご紹介します。

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