先月3月17日(金)のことです。
この日は幼稚園の修了式で年中さんの登園は11時と遅かったことと、次の日から帰省するため、どんぐり俱楽部を前倒しで行いました。
いつものように夫(代休)にMoonを連れ出してもらって始めます。
今回私は、レオンくんからのアドバイスを受けて今日は絶対にヒントを言わない!と誓って臨みました。
始める前にジュースを楽しむSunに、
私は「お母さんね、どんぐり先生に怒られちゃったの。『おかあさん、しゃべりすぎです!』って。だから今日はお母さんは問題文を読むだけで、質問に答えないようにするからね」と話しました。
遠藤さんからも3月末の講座の際に「私もしゃべりすぎだと思いますよ。正解させようって気持ちが強すぎるんですね~。」と言われてしまいました。
今回はSunの質問攻撃にも無言を貫き、だいぶ我慢しました・・・(;´Д`)
一文ずつ区切って読んでいるからか、最初の文と後の文の連続性が読めずにダンゴムシ6匹が2列に並ぶ、というのが理解できないからなのかな、と思って途中大きく脱線し始めたところで、全体を通して読んでみたりしました。
が、結局言葉の細かい解釈がそこまで追いついていないのだなぁと思いました。
本は大好きで、幼年児童文学にも移行しつつあります。
最近のお気に入りはアーサー・ミラーさんの「ジェインのもうふ」です。
繰り返し読んでお話も覚え始め、昨晩は「今日はここまで」と読んだ続きを、次の日の昼間つづきを一人でスラスラ音読している様子をみると一見言葉の理解はしているように感じてしまいます。
しかし、糸山さんは以下のようにおっしゃっています。
算数と国語の違いは、1シーンの細部描写(再現)か 多数シーンの曖昧描写(再現)かの違いです。
算数も国語も本質的には、視覚イメージ再現という点においては全く同じなのです。違いは細部描写には根気と緻密さが必要ですし、複数シーンの流れをつかむには 大まかな理解(再現)で数多くのシーン理解(再現)をする、あるいは完全に理解しなくても、次に行く大雑把さ(拘りすぎないこと)が 必要になるということなのです。
ここで大事なことは、精細(緻密なこと)から大雑把になることは 比較的に簡単ですが、逆は難しいということです。整理整頓を出来る人が 乱雑にするのは簡単ですが、日頃から乱雑にしている人が 整理整頓するのは難しいということです。
「どんぐり倶楽部」の「良質の算数文章問題」は 算数の文章問題ですから緻密さを要求されます。しかもかなり高度な緻密さです。
さらに、ストーリー性を加えてありますから 解きながらの遊びがあります。実は、この遊びが国語の複数シーンの把握につながるのです。算数の文章問題が 楽しくなければいけないのは「飽きないように」ではなく、国語力もつけるために必要だからなのです。
ですから「どんぐり倶楽部」の「良質の算数文章問題」はこれだけで国語力も算数力も付くのです。
プラトンが創立した哲学学校の門に「幾何学を解さざる者入るべからず」と刻んだのは「哲学には精緻な思考が必要である」ということです。計算とは全く関係ないのです。
また、曖昧な流れの方が 日常的であるが故に訓練が必要なのは緻密な描写の方なのです。映画を楽しめない人はいませんが、絵画を楽しめない人は多いのもこのことが原因です。楽しい「どんぐり倶楽部」の「良質の算数文章問題」という中間形(プラットホーム)を 知っていると 修飾の少ない数学にも 修飾の多い文学にもどちらにも簡単に移行することが出来るようになります。
さらに、独創的な考えも ヒラメキでさえも 養成することが出来ます。なぜなら、これらは全て視覚イメージの操作から生まれるものだからです。
Sunの理解は全体を大雑把に把握して、ストーリーは楽しめるけれど、1シーンの細部描写はまだまだ開発中ということなのでしょうね。
しかし先日、義実家に帰省してみてSunの変化に気づいたことがあります。
我が家はTVを置いていません(夫がスポーツ中継を見るためにPCでTVは見られるようにしてありますが)が義父はTV好きで、食事中もTVがついていることが多いのです。
以前からTVの相撲中継やチャンバラシーン、戦いのシーンを怖がる傾向にあったSunは今回の帰省に際して、
「Sun、お侍が出てくるTV嫌なんだよね。じいじに『お侍見るのやめて』って言う」と言っていました。
Sunのお願い通り、今回の帰省はTVがついていることは少なかったのですが、朝時計代わりについていたニュース映像を見たSun。
「8歳の女の子が、遊んでいて井戸に落ちた」というニュースを見て、「Sunがいつも通るとこにある、あのフタをしてあるとこもそう?もう絶対に近づくのやめる。怖い・・・」と泣きださんばかりの状態に。そして「TV怖い。お家にTVなくてよかった」と言っていました(;^_^A
これを機に「ニュース映像は幼い子にとって危険」ということを義両親に話すことができました。
お正月に帰省したときは、こんなに敏感に反応することはなかったので、
やはりどんぐり問題をすることで、1シーンをよりクリアにイメージする力がつき始めたから、よりリアルに感じることで怖さを感じている、ということなのかな?と感じました。
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