先日、毎月恒例の子育ち理論研究所による
「ナイトえんどうまめの会」がZoomによって開催されました。
先月は遠藤さんがお休みされたので、
2か月ぶりのオンライン再会でした。
メディア空間のお話や、
受け止めるが先、という子育ちの柱を語って下さり、
大変興味深かったです。
そのなかで私が年会費の払い込みの際に通信欄に、
「子は見られることによって、エネルギーを充電していると学びました。」と
いうようなことを書き込んだのですが、
遠藤さんは
「私も丁度同じようなことを感じていてね、
でも「見る」っていう視覚だけじゃないんだよ。
NHKのテレビ番組で街のインタビューを受けていた人から、
これぞ子育ち!というすごいキャッチフレーズをみつけたんだよ。
父親からDVを受けていた人なんだけどね、
「子には絶対的に受け止める人が必要。
愛情のキャッチャー」ってこれだ!!って思ったねぇ。」
と「受け止めるが先」という子育ちの基本のキを復習させてもらいました。
Contents
受け止め方2種類
子育ちA講座講義録より
感覚(五感+七感)で受け止める
①見る
②聞く
③かぐ
④味わう
⑤触る・触られる(タッチ・スキンシップ)
⑥温かい
⑦冷たい
⑧痛い→皮膚表面的痛み(お尻ペンペン、しっぺ)によって罰を与える
⑨圧迫→抱きしめる・抱きしめられる
⑩平衡感覚→バランス
⑪深部感覚→筋肉内部・関節の感覚。「重い・軽い」など。
例えば…久しぶりに会った姪っ子を抱き上げて「重くなったなぁ」。
その子の成長を感覚で受け止める。
⑫内臓感覚→「おしっこしたい」「胃が痛い」
感覚で受け止める際に主に使うのは①~③の能動的受け止め。外側から勝手にできるから。
④以降は受動的。(舐められる・触られる)
ただし⑨圧迫は能動的にやった方がいい。
日課に組み込む。
「寝る前」(夜、昼寝前)「起きた時」(朝、昼寝起き)の子が一番不安定になるとき。
後は、日常の中で子が不安定になっているとき。(強制落ち着かせ)
大きくなって「抱きしめる」では身体的に追いつかないときは「羽交い締め」
(スポーツでいうところのタックル)となる。
これは受け止めていないとできない。
「受け止める」ことは常に意識を。
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今小4になったSunは、去年からお風呂も一人で入るようになったので、
Moon(小1)やOcean(2歳11か月)に比べるとスキンシップが減ってきてはいます。
たまにエネルギーレベルが下がった時などは、「抱っこ」と言ってきたり、
川の字に布団を並べて寝ているので「手つないで」とスキンシップを求めてきます。
すると身体の厚みやずっしり感(深部感覚)から成長を感じます。
知覚で受け止める
「言語化」すること。
子の物語は現象であり、
言語化されていないものを言語化し語れるもの・唄えるものとする。
語り返す
↓
「受け止めること」を強調するためにつけられている。
環境づくりで返す(時間・空間・物質(材料と道具)
・付き合い方(マネと指示、労い、強制、説明)
・「受け止める」を徹底的にやれば、
反抗期で困る・・・といったような一般的にあるような悩みはないと言える。
Moonの入学騒動の例
受け止めるが先、というお話から我が家のMoonの様子は、
まさにこれに当てはまると感じました。
Moonは3月に幼稚園を卒園し、4月に入学した一年生です。
通っていたのは小学校に併設された公立の幼稚園でした。
南校舎の1階が幼稚園で、2階に1年生がいます。
校庭も幼稚園の園庭とつながっていますから、
Moonの幼稚園生活には、学校生活が非常に身近にありましたし、
Sunから日々学校の様子を聞いていましたので、
Moonのなかでは学校ってこんなところ、というイメージはありました。
しかし、Moonの元来の性格なのか
一つの場面をみてもネガティブな方が記憶に残りやすいようで
「学校に行って、おべんきょうが分からなかったら先生に怒られる」と
学校とは厳しい場所であるという捉えをしていたようです。
そのため、春休み初日から胃腸風邪にかかり、
そのあとも微熱や頭痛を繰り返していた春休みでした。
そして、4月にはいると咳払いのチック症状まで出始めました。
「ノドがつまるんだよ」とエヘン虫が止まらない様子のMoon。
春休みになったら学校まで歩く練習をしようね、と日課にした登校練習。
1週目はご近所中に響き渡るくらいの大声で泣きながら行き、
2週目はSunに付き添ってもらって二人で行き、
3週目の最後3日は、
「Moon一人で行くから」と、
一人で行き帰りできるようになって入学式を迎えました。
入学式も終始緊張した面持ちで、
写真もすべて仏頂面(;´・ω・)
帰ってきて「つかれた・・・」と寝てしまうくらいでした。
入学式の翌日も朝から気を張った様子で、
早く起きてくると、決めた手順で日課を進め、
固い表情で学校に向かっていきました。
相変わらずエヘン虫は止まりません。
そして週明けの月曜日の夜、
寝る前にSunとMoonが揃って、明日の予定を確認しようという日課の最中のことです。
「こくご」と、「どうとく」だって。どうとくの教科書も入れて
と指示をします。
しかし、Moonは教科書を開いて読み始め、なかなか入れようとしません。
もう、進まないでしょ。早く入れて!!
Moonは無視したまま読み続けます。
早く入れなって!!
すると、Moonが突然
わ”~~~ん!!
泣き始めました。
洗い物をしていた私は手を止めて、Moonのところに向かいます。
どうした~
教科書いれてって言っても無視したんだよ。
そっかぁ、教科書読みたかったんだねぇ
わ~わ~と床に寝ころび泣きじゃくるMoon。
抱き上げて膝に抱えます。
すると、Oceanまでつられて号泣し始めました。
Oceanも4月になり、園舎が変わり、先生が変わり、
朝別れる時は泣いてしまうようなことが続いていました。
二人を抱え、
よぉく、がんばってるねぇ。ほんとに毎日がんばってるよぉ。
と抱きしめました。
二人の号泣は30分近く続いたでしょうか。
そのまま寝室に行き、泣きながら眠りについたのでした。
次の朝です。
6時ちょっと過ぎに起きてきたMoon。
目に力がありません。
ヒーターの前に丸まり、
・・・あたまがいたい・・・
と言います。
頭いたいかぁ。そりゃあ寝る前にあんなに泣いたからねぇ・・・。
するとくしゃみをして鼻水を飛ばしました。
熱は36.8度の平熱。
私は思わず
今日はどうしようか・・・お休みする?
と言ってしまいました。
Sunの不調の際に学んだ「どうする?」と聞かない、という基本をとっさに忘れていたのです。
すると「今日は休む」と即座に決めたMoon。
途中から日課通りに進めて、最終的にいくかどうかは本人が決める、という基本を思い出し
とりあえず日課通りに着替えよう。
というも後の祭り。
「今日は休むから一日パジャマでいる」と頑として受け入れないMoonなのでした。
Oceanを保育園に送って戻ると、
どんぐり問題をやりました。
その後、国語の教科書を開いてどんなことをやったのか
教えてもらいました。
それからは、私がPCに向かう傍らで
ふふ~ん ふふ~ん♪
と鼻歌まじりでお絵描き。
途中で、キレイに色が塗りたいけどはみ出しちゃう!と言ったことから、
正しい鉛筆持ちをすればキレイに塗れるよ、
と塗り絵を使って鉛筆の持ち方レッスン。
一日リラックスして過ごしました。
私は昼頃ふと不安に襲われます。
今日こんなにリラックスして楽しんで過ごしたら、
明日からもう学校なんて行かないって決めたらどうしよう、と。
私は余計なこととは承知で言います。
明日はママお仕事行ってもいいかなぁ・・・。
うん、いいよ♪
即答するMoon。
ママ、仕事が好きなんだ。
いろんなお仕事してみたけど、学校の先生やるの好きなんだ。
でもね、一番大事なのはMoonのこと。
もし、学校行って具合が悪くなったら、直ぐに先生に言ってね。迎えに行くからね。
うん、わかった~。Nせんせいに言うわ。
不適切発言であることは重々承知ではありますが、
登校3日で休んだことに対する不安はぬぐえず、言ってしまいました。
どんぐり学舎のいずみ先生が
「子どもはみな優しい」とおっしゃっていたことが思い返されます。
その日の夜、日課どおりに予定を確認して寝ました。
その日の夜、寝る前の話の時に
「MoonとOceanが泣いた話をします」と言って、
前夜の件を話しました。
二人はウフフ♪と笑って眠りにつきました。
翌日、いつもより遅めに起きてきたMoon。
体操服に着替え、準備を進めます。
そして出発10分前。
いつもならSunの隣で本を読み、出発時刻まで過ごしていた時間です。
しかし、その日は
あ、花の水替えなくちゃ。
と自分の机に花瓶に野の花を活けてあるのを取りに行きました。
そして、萎れてしまったれんげを見て、
ちょっと新しいの採ってくるわ。
え?今から?もうすぐ行く時間だし、帰ってきてからにしたら?
大丈夫、そこ(家の前の田んぼ)の畑だから!
と行ってしまいました💦
すぐに戻ってきて、活けると出発時刻。
ゴミ捨てついでに集合場所まで送ってくれた夫は、帰ってくると
Moon,ちょっと慣れたな。
とMoonの表情が和らいだ様子を見て取ったようです。
次の日も、出発直前になってトランポリンで遊び始めようとしたり、
本来のマイペースっぷりを発揮しはじめたMoon。
心なしかエヘン虫のチック症状も減った気がしました。
春休みから緊張の糸が張り詰めていたMoon。
登校三日でピークに達し、ぷつんと緊張の糸が切れたのです。
それでも私は、とにかく泣きじゃくるMoonを抱きしめ、受け止め、
「休む」と決めたMoonの気持ちを尊重し、
リラックスして過ごすという環境設定をしました。
その結果、本来のMoonらしい進め方で日課を安定させていったのです。
やはり、受け止めるが先。
そうすれば、必ずその子らしい歩み方で立ち上がる。
そう感じさせてもらった出来事でした。
愛情欲求と独立欲求
私は数年前から、ゆにわ塾という在り方(物事の価値観や見方、捉え方)
=生き方を学ぶ会員制の塾に入り、オンラインで学びを得ています。
そのなかの講師の一人で、有名な経営コンサルタントの小田真嘉氏はこう言っていました。
子育ても夫婦関係も、組織づくりも原理は同じ。
まずは女性性エネルギーの愛情欲求を満たすことから。
子育てだと、3歳ぐらいまでは徹底的に
愛情欲求「愛して欲しい」「~してほしい」「与えて欲しい」を満たす。
その愛情欲求が満たされると
次に男性性エネルギーの
独立欲求「こうしたい」「こうなりたい」が出てくる。
早い段階で自立心を育てると意気込んで
愛情欲求を満たさないままに、独立欲求を要求しても歪みが生じてしまう。
そして愛情欲求から独立欲求まで一巡すると、
また次に愛情欲求の段階が来るが、一巡目のそれとは異なり
「愛してほしい」と一方的に愛を求める段階から
「人を愛したい」という愛を発する側になる。
そうして、愛情欲求と独立欲求の段階を繰り返しながら、
器を広げていく、という教えでした。
子育ちのキャッチフレーズとなった「愛情のキャッチャー」
とにかく子から発せられる欲求を感覚と知覚によって、
受け止め続けていくことが、
子の愛情欲求を満たすことなんだ、と感じたのでした。
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